こんにちは!旅人サイファです!
この日は壱岐最終日。午後の高速船で壱岐を離れ博多へ向かいます。
前日の雨天の影響で最終日の行程が忙しくなってしまったので、この日は朝食前にお近くの神社巡りに出掛けることにしました。
まず訪れたのがここ『天手長男神社(あめのたながお-)』さんです。
こちらは壱岐国の一宮さん。壱岐でも最も格式が高いとされる神社です。以前、対馬の一宮さんにもお参りしましたね。
実は、壱岐と対馬は神社大国なんです。平安時代に編まれた「延喜式」には、全国の神社をリストアップした「神名帳」が掲載されています。
この「延喜式神名帳」に掲載されている神社は、全国で2861社。
そのうち壱岐は24社、対馬は29社とかなりの数の神社が掲載されているのです。九州全体でも98社しか掲載されていないので…その半数以上を壱岐と対馬で占めていることになるんです!
そんな、神々の島・壱岐の神社の中でも屈指の社格を誇るのがここ『天手長男神社』なのです!
場所は壱岐の中心街・郷ノ浦から程近く。車で10分ほど北上したところに鎮座しています。
社域は小高い山になっており、麓からは130段ほどの苔むした石段を登って参拝します。また、本殿の直下まで車で行くこともできますので、足の悪い方はこちらがおすすめ。
天手長男神社
祭神
日本神話で天照大神とスサノオの誓約(うけい)の際に生まれた神。その子は瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)。
天鈿女命(アメノウズメノミコト)
日本神話で、天岩屋戸の前で踊って天照大神を慰め天孫降臨に随従した女神。
天手長男命(アメノタナガオノミコト)
ご祭神の面々が興味深いですね。天孫降臨として地上界に降りてくるニニギノミコトの父、そして天孫降臨に随従したという2人の神がここ壱岐に祭られているのです。
以前、別のコラムでも書きましたが、ここ壱岐はその別名を『天の一つ柱』と言います。
神々の世界・天界と地上界を結ぶ唯一の交通路こそが天の一つ柱壱岐。
天孫降臨してきたニニギノミコト一行も、ここ壱岐から九州を目指したのでしょうか。その道中で随従した神々が祀られている…とても興味深いですね。
さて、石段を上がると小ぢんまりとした本殿が見えてきます。本殿は近年の建築でしょうか。あまり古めかしさは感じない作りになっています。一宮としての風格もあまり感じません。素朴な印象です。
よくよく調べてみると、これは雨風から本殿を保護するための屋根覆いのようでした。
本来の本殿はこの中に江戸時代からの姿のまま保存されているようです。
江戸時代には、この地で石造りノミコト弥勒如来像が発掘されています。この像には延久三(1071)年の銘が掘られており、国内でも三番目に古い石像として国の重要文化財に指定されています。(現在は奈良国立博物館蔵)
市街地からもすぐですので、壱岐にいらした時はぜひお立ち寄りください!
天手長男神社
アクセス
郷ノ浦港より車で10分
壱岐空港より車で20分
営業時間
24時間立ち入り自由
定休日
年中無休
拝観料金
無料
駐車場
無料駐車場あり
アドレス
0920-47-5748
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