本日放送のNHK大河ドラマ『青天を衝け』ざっくりコラムです。
やりますな!NHK!
渋沢栄一のダークサイドまでもきちんと描いていました。
渋沢栄一…明治産業界の偉人として知られていますが、この人にはダークサイドがあります。
それは、『無頼の女好き』。
公認した愛人(妾)は20人以上、生涯で成した子供は50人以上とも伝わります。
最後の子供は栄一68歳の時の子供と言うから…そのたくましさが伺い知れます。
さて、大蔵省で働く渋沢栄一は「国立銀行」設立のために奔走します。
この国の形を整えるために東奔西走してきた栄一ですが…本来の志を失いつつありました。
それは、民のためという思想。
この頃、大蔵省のリーダーであった井上馨(かおる)をはじめ、明治政府の首脳たちは、不正を行い私服を肥やす輩が目立ってきました。井上馨はその最たるもので、強引に経営権を奪った東北の高山などを自分個人の持ち物にするなどの横暴が目立ちました。
この辺り…『ノーブレスオブリージュ』の精神とは程遠い人間性の小ささを垣間見せます。これも、庶民から成り上がったがための弊害、ダークサイドとも言えそうです。
栄一の女遊びも恐らく同じ。
産まれて初めて得た経済的な余裕に浮かれ調子に乗ったのでしょう。
銀行設立の際に、三井や小野の面々に見せた強硬で横暴な姿勢。
そして、三井が建設した三井組ハウスを国立銀行の建物へと無理矢理に強奪しようとした姿勢。
本来は、民や商人たち、庶民ひとりひとりの生活を向上させるために…という志で役人になったはずの栄一。
本来の志を忘れ私服を肥やすだけの政府首脳。
自分も同じように染まりつつあることに気付いた栄一は、大蔵省勤めを辞め次のステージへと歩みを進めることになります。
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