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新幹線がついに料金変動性を導入か!『ダイナミックプライシング』で閑散期は安く!

こんにちは!旅人サイファです!

先日、なかなか面白いニュースが飛び込んで来ました。f:id:traveler-cipher:20210909143706j:image

 

新幹線指定席、来春から繁忙期を値上げへ…閑散期との価格差が拡大 : 経済 : ニュース : 読売新聞オンライン

 

見出しだけを見ると、JR各社が新幹線の値上げを検討とのこと!

「はあ?飛行機に比べると現在でも割高な新幹線がさらに値上げかいな!?」

 

一瞬そう思いましたが…内実はさにあらず!

ホテルや航空運賃でも採用されている料金変動制『ダイナミックプライシング』が新幹線でも導入されるかも!という画期的なニュースでした!

 

いやしかし。このタイトルには悪意がありますな。

記事を読んでいくと…

最も混雑する時期の新幹線の指定席料金を、来春から値上げする意向を明らかにした。逆にすいている時期は値下げし、全体の収入は変えない方向で制度設計する。

とされている方が重要です!

 

混雑を緩和し利用を平準化することで、繁忙期に合わせて車両などの設備を増強させずに済み、コスト削減につながる。深沢社長は「繁忙期のピーク前後にシフト(移行)すると、お求め安い価格になる料金制度を検討している。来春には実施したい」と述べた。

つまり、年末年始やGW、お盆といった繁忙期の指定席料金は今までより高く設定し、真冬や梅雨時期、平日などの閑散期は今までより安く設定するということ!

いわゆる『ダイナミックプライシング』導入への第一歩かもしれません!

 

『ダイナミックプライシング』とは、繁忙期は高く、閑散期は安くと、その時の需給バランスに従って値段を変動させるシステムです。ホテルや航空業界では当たり前に取られているシステムですね。

これ、JRにとっては画期的なことなんです。

 

こちら、東京→大阪の最安交通費の比較です。

1ヶ月後の週末(10/9)のお値段を比較してみましょう。(値段は片道)

東海道新幹線のぞみ(自由席)

 →13870円

東海道新幹線こだま(ぷらっとこだま)

 →10700円

高速バス(東京駅→大阪駅)

 →3000円

飛行機フルキャリア(羽田→伊丹)

 →10450円

飛行機LCC(成田→関空)

 →5020円

※2021年9月11日現在の値段

 

こうやって比べて見ると…やはり新幹線の高さが圧倒的です。

格安旅行商品であるぷらっとこだまでさえも、片道10000円を超えます。

 

JRをはじめとする鉄道事業者は、鉄道事業法という法律によって、運賃の上限額が決められています。そのため、大きな需要が見込めるからといって、繁忙期の運賃を高めに設定するなど、自由な価格設計が取れないようになっています。

繁忙期に値上げできないということは…損益のバランスが取れず、閑散期に大幅な値下げをすることもできないということ!

ただでさえ赤字色の強いJR各社に単純な『新幹線の値下げ』などという手は打てないのです。

 

特にJR各社の新幹線は、速達性&安定性という点で大きな強みがあります。そのため、多少高くとも現状の値段でも座席は売れる。

現実に売れている以上、安直な値下げはしないというのが市場の原則です。

にもかかわらず、今回JRから『繁忙期の値上げ』とセットで『閑散期の値下げ』案が出されたのは画期的と言って良いでしょう。

 

第一に、コロナ禍による乗客の大幅減への危機感。

そして第二に、飛行機…特にLCCの脅威に対抗するため。

 

先ほどの比較表を見ても分かる通り、近年のLCCの躍進は目を見張るものがあります。

こういった時代に合わせて、JRも『ダイナミックプライシング』という思い切った手を打ってきたと見て良いでしょう。

 

早ければ来春から導入されそうな、新幹線の値上げ&値下げ。

果たしてどれほどの値上げ(値下げ)幅になるでしょうか。…要注目ですね!