こんにちは!旅人サイファです!
しばらく連載を続けている【GW京都&北近畿旅行記】も残すところあと一泊!
今回から5日目の記事をまとめます。
兵庫県豊岡市の城崎温泉のお宿をチェックアウトしたこの日は、旧但馬国の中心部「出石」の町へ向かいます。
まずはじめに訪れたのは、但馬国の一宮『出石神社(いずしじんじゃ)』。
一宮とは、かつて日本が68の国に分けられていた頃、ひとつひとつの国に鎮座している神社の序列を示したもの。
その国内の格式高い神社から、一宮、二宮、三宮…と定められています。
今回訪れた『出石神社』は、現在の兵庫県北部に置かれていた旧但馬国で最も格式高いとされていた、由緒正しい神社なのです。
一の鳥居の前には大きめの駐車場もありますので安心ですね。
こちらから鳥居をくぐって参道へ進みます。
参道はまっすぐと本殿へ伸びています。緑も多くて気持ち良い参道です。
拝殿まで参りました。古式ゆかしい、なかなか雰囲気のある拝殿ですね。
こちらで…二礼二拍手一礼、土地の神様にご挨拶させて頂きました。
裏手に回ると…本殿の屋根も見えてきます。
千木(屋根から伸びた角?のようなもの)が縦に切られています(外削ぎ)ので男性神ですね。
さて、こちら『出石神社』ですが…正直驚きました。御祭神は「天日槍命(アメノヒボコノミコト)」、ここ但馬国を拓いた神様です。
ですが、この「天日槍命」は日本書紀にはっきり書かれているように元は朝鮮半島・新羅の王子様!
日本書紀によると、垂仁天皇の御代、新羅王子である天日槍が渡来。播磨国(現在の兵庫県南部)にたどり着いた日槍は、新羅から持参した8種の宝物を天皇に貢献した。天皇は、播磨国の一部を領地として与えようとしたが、日槍は諸国を巡って心に適った土地に住みたいと希望。近江国、若狭国を経て最終的にここ但馬国に住み着いた。
当時、泥水が溜まった荒れ地であった但馬国一帯を、円山川の河口を掘削し広げることで泥水を流し、肥沃な大地を出現させたという伝説も残っている。また、大陸から鉄の精製技術ももたらし、但馬の発展に尽くした…とも伝わる。
古事記や播磨国風土記などにも同じような逸話が残されていることから、ここ但馬国を拓いたのは「天日槍命」を中心とする朝鮮半島から渡来した集団であったことは間違いないようです。
ちなみに、この「天日槍命」は、一人の人物を指すのではなく、朝鮮半島からやって来た集団を「アメノヒボコ」と言う始祖神に象徴した説話と考えられています。
さらにちなみに、この「天日槍命」の子孫には「オキナガタラシヒメ」という女性が産まれています。後に仲哀天皇に嫁し「神功皇后」と名を変える人物…。
そう、三韓征伐(朝鮮半島征服)を行ったとされる人物ですね。「神功皇后」が朝鮮半島王家の血を引いていたとすると…また見方も変わってきそうです。
日本海側に多く残る大陸との接点。但馬国の一宮『出石神社』に残る伝説もまたそのひとつ。当時の日本と朝鮮半島との関係を考察する一助になりそうですね。
参拝を終えて駐車場に戻ると…数10m先の田んぼで餌を啄む白黒の鳥が…?
あ!!!!あれはコウノトリ!!
ここ、但馬エリアで国を上げて繁殖に力を入れている絶滅危惧種のコウノトリ!
すぐに飛んで行ってしまいましたが…間近で見れて感激しました!
出石神社
アクセス
北近畿豊岡自動車道 日高神鍋高原ICより20分
参拝時間
24時間立ち入り自由
参拝料
無料
定休日
年中無休
アドレス
0796-52-2440
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