こんにちは!旅人サイファです!
前回、某キリスト教系大学で七夕飾りが撤去された…という話から、キリスト教をはじめとした一神教についての記事をまとめました。
今回はそれに引き続いて、日本人の宗教観について考えます。
我々日本人はよく『無宗教』『無神論者』とされることかあります。
お正月は神社へ初詣に行き…
お葬式はお寺で行い…
お盆になると先祖の霊を迎え…
12/25はクリスマスパーティーを行う…
言い方は悪いですが、こんなに宗教的に節操の無い民族は日本人だけです(笑)
特にキリスト教やイスラム教などの一神教の教徒から見ると…アナタ方は何教の教徒なのか?と疑問に思うのは当たり前のこと。
初詣は神社神道、お葬式は仏教、お盆は祖先崇拝(+仏教)、クリスマスはキリスト教…様々な宗教のイベントをごちゃまぜに執り行うなんて、一神教の教徒には考えられないのです。
前回の記事でも述べた通り、世界の宗教人口の大半は一神教である、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教の教徒です。
一方、日本人は太陽や山や木、皇族や天皇、果ては歴史上の偉人すら神様にしてしまう多神教の国です。まさに八百万の神を敬う、何でも神様として受け入れられてしまう国なのです。
元々が何でも受け入れられる『寛容』な宗教観をもっている民族だからこそ、外国から入ってきた仏教やキリスト教までも神として受け入れてしまう。
この辺りが、一神教の宗教観を持つ人々からは理解不可能なのです。
一神教の考え方ですと、神はたった1つ。造物主としてこの世界の全てを作った唯一の存在です。ですから、他に神は存在する訳がないし、存在してはいけないのです。自分の信ずる神以外を敬っている宗教は邪教であり、神の教えを正しく理解しない阿呆(?)だと思っています。
こういう視点から見ると、様々な宗教イベントを節操なく執り行っている日本人は、極めて奇異な存在に見えるのです。そして、口を揃えてこう言います。
『日本人は特定の宗教を信じていない、無宗教の集まりだ』…と。
反対に多神教の我々から見ると、世界の宗教を巡っての争いこそがとても奇異に映ります。
『キリスト教もイスラム教もみんな神様じゃん。共存すればいーじゃん』…と。
この辺りが、一神教の宗教観と多神教の宗教観の相容れないところ。まさにゼロからの価値観に相違があるのです。
日本人は、決して無宗教ではありません。根底に流れる神社神道を基盤に、仏教やキリスト教や道教や儒教など、外来から来るものを拒まず受け入れてしまう。
その中で折り合いを付けていくという能力はピカイチだと思っています。この『寛容さ』こそ日本人の誇る特性とも言えるでしょう。
ただ反対にいえば、日本人は「多神教が当たり前」の世界でしか生きていません。ですので、「ひとつの神しか認めない」という一神教の世界観を理解しにくいのです。そのあたりが、『何でも受け入れてしまう宗教オンチ』な民族とも言えるのですがね(笑)
前回です