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芸術家たちのユートピア!天才・本阿弥光悦の芸術村を愛でる

こんにちは!旅人サイファです!

今回ご紹介するのはこちら!

京都市街地から北へおよそ5キロ。

京都鷹峯(たかがみね)にある光悦寺(こうえつじ)です。
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住所もそのまま、鷹峯光悦町。

江戸時代初期、徳川家康によってここ鷹峯一帯に特別な技能集団村が作られました。

この村を作ったのは本阿弥光悦(ほんあみ こうえつ)。

一般世間には…あまり有名ではないかもしれません。

しかしこの人。

天才です。

日本のレオナルド・ダ・ヴィンチと称する向きもあります。

まずは肩書きだけでも多彩。

書家、画家、茶人、陶芸家、蒔絵師、庭師、能面打ち。

1つのジャンルにこだわらずあらゆる方面でその才能を発揮したマルチアーティスト。

生家は室町幕府からも信頼された刀の鑑定士。

日本刀は、刀身だけでなく、鞘、鍔をはじめとする漆、皮、蒔絵、螺鈿など様々な技術の終結した工芸品。

その家業の経験が、様々な工芸技術を総合的に体現する彼の生き方に影響を与えたのでしょう。

本阿弥光悦の残した作品群のうち、銘『不二山(ふじさん)』と呼ばれる茶碗と『舟橋蒔絵硯箱』は国宝に指定されています。

その他、茶碗や書跡など、合計27点もの作品が、重要文化財の指定を受けています。

そんな多彩な才能を発揮した本阿弥光悦

大坂の陣が終わった直後、時の天下人・徳川家康より京都北方、鷹峯の一帯を領地として与えられます。

そこに本阿弥光悦は、自らの一族だけでなく、町衆、職人など芸術仲間を引き連れて移住します。

こうして…世にも稀な芸術家たちの理想郷(ユートピア)、光悦村が誕生したのです。

今に残る光悦寺は、光悦村の中心。

本阿弥光悦が生活した屋敷の敷地に建てられています。

寺…と称していますが、ここの見どころは仏教建築にあらず。

敷地内に点在する茶室と庭を巡るのが最大の見どころ。

まずは通りからの参道。

まっすぐ伸びる石畳と新緑の緑がとても美しい!
f:id:traveler-cipher:20200810102817j:image敷地内には木々に隠されるように茶室が点在しています。

(茶室そのものは当時のものではありません)

この竹垣は光悦垣と呼ばれる独特なもの。

本阿弥光悦が考案したものと言われます。

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周囲の木々と茶室の一体感が素晴らしい!
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こちらからは正面に佇む北山の峰々を借景に取り入れています。

こういった眺めは、この写真のように屋根や柱で仕切られた空間こそ美しい!

一歩仕切りの外から見ると…変哲のない山の風景になってしまうのが不思議!

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至るところにある茶室を探しながら、迷路のような庭を歩くのが楽しい。
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いかがでしたか。

日本が産んだ芸術のマルチプロデューサー本阿弥光悦

そして彼の作った芸術村の一端がここに残されています。

アクセスが良くないため、あまり人が多く訪れる場所ではありません。

そのため、京都の有名寺社とは異なりゆっくりと散策することが可能です。

現代でも辺鄙なところだからこそ…本阿弥光悦は落ち着いて芸術に打ち込める世界をここに作ったのかもしれませんね。

光悦寺

アクセス

京都市営バス 源光庵前より徒歩3分

参観時間

8:00-17:00

定休日

11月に臨時休日あり

参観料

300円

アドレス

京都市北区鷹峯光悦町29

075-491-1399